日本青年会議所農畜産部会

第54代部会長所信

第54代部会長 柴田 侑典

2024年度 日本青年会議所 農畜産部会

スローガン

リスタート ~コロナ禍を抜け新たな時代へ~

農畜産部会は1970年に15番目の業種別部会として誕生しました。昭和、平成、令和の時代を歩み、国内・海外情勢の変遷を乗り越えながら長きにわたり農畜産部会を存続し、今もなお私たちの活動を支えて頂いている先輩諸氏に大変感謝申し上げます。
52年間積み上げた歴史と伝統ある農畜産部会第53代部会長の職をお預かりするにあたり、礎を築いていただいた先輩諸氏に心より感謝すると共に、この部会の無限の可能性を一つでも多く形として残し、次の時代へ継承していく事をここにお誓い申し上げます。

【会長所信】

AI 技術の進化により、20年以内に49%の職種が無くなる可能性があるとされています。他方で,農畜産業界 は今後も必要不可欠な業種ではありますが、AI 技術の影響を全く受けないわけではなく,部分的 AI の導入をはじめ、時代の進歩に取り残されない多元的な考えが必要です。
現在のデジタル社会では、様々な情報を得ることが容易くなる中、すべてが正確な情報発信というわけではなく, 裏付けを欠く発信や,意図をもった不確かな発信が乱立しています。それらすべての情報を全て信頼するのではなく、正しく選別する力が今の時代に求められています。 現実と非現実の境界線が曖昧になろうとしている今の時代だからこそ、まさに、人間的な能力の必要性、そして、これまで以上の実体験による感性を磨くことは必要不可欠な要素となります。それにより、AI ではたどり着くことのできない発想が人々から生み出されるのではないでしょうか。
日本は様々な分野でガラパゴス化が進み、その一つに自国が未だ経済大国であるという固定概念があります。日本は長期間のデフレ状態によって、低い経済成長と慢性的な需要不足に陥った為に、欧米の海外労働生産性や価格競争とは違うインフレ要因の乖離を生んでいます。 その為、海外に後れを取り、日本経済の発展を妨げる要因になっています。 この世界規模での経済状況からも見て取れるように、国内でのビジネスの発展には、一つのコミュニティでの情報共有ではなく、多職種を巻き込んだ、多様性に富んだビジネスネットワークが求められます。また、過去から現在に至るまで様々なチャレンジで成功されてきた先輩や現役会員との交流やその経験の学びの 場を提供することで,そこから得られた刺激や,新たな発想によって自身のビジネスの発展に繋げ,会員同士の連携強化やアイデアの発展などのビジネスにおけるメリットも享受することで,より良いビジネス環境を構築す ることが出来ます。 そして、全国の志を同じくする新たな人財を常に得続けることで、さらなる強靭な組織へと発展させ、次なるビジネスステージへ向かう会員の気概を醸成させます。

【基本方針】

今までに経験したことのない実体験を享受する機会を提供することにより、会員が有する固定概念を覆すべく、国内・海外ミッションを主軸とし、新入会員同士や先輩諸賢との相互理解を育むとともに、これからの自分たちのビジネスの在り方を議論する場を創出いたします。