日本青年会議所農畜産部会

第54代部会長あいさつ

 平素は日本青年会議所農畜産部会の活動に対し多大なるご理解とご支援を賜り誠にありがとうございます。
AI技術の進化により、20年以内に49%の職種が無くなる可能性があるとされています。他方で,農畜産業界は今後も必要不可欠な業種ではありますが、AI技術の影響を全く受けないわけではなく,部分的AIの導入をはじめ、時代の進歩に取り残されない多元的な考えが必要です。
 
現在のデジタル社会では、様々な情報を得ることが容易くなる中、すべてが正確な情報発信というわけではなく,裏付けを欠く発信や,意図をもった不確かな発信が乱立しています。
それらすべての情報を全て信頼するのではなく、正しく選別する力が今の時代に求められています。
現実と非現実の境界線が曖昧になろうとしている今の時代だからこそ、まさに、人間的な能力の必要性、そして、これまで以上の実体験による感性を磨くことは必要不可欠な要素となります。それにより、AIではたどり着くことのできない発想が人々から生み出されるのではないでしょうか。
 
日本は様々な分野でガラパゴス化が進み、その一つに自国が未だ経済大国であるという固定概念があります。日本は長期間のデフレ状態によって、低い経済成長と慢性的な需要不足に陥った為に、欧米の海外労働生産性や価格競争とは違うインフレ要因の乖離を生んでいます。
その為、海外に後れを取り、日本経済の発展を妨げる要因になっています。
この世界規模での経済状況からも見て取れるように、国内でのビジネスの発展には、一つのコミュニティでの情報共有ではなく、多職種を巻き込んだ、多様性に富んだビジネスネットワークが求められます。
また、過去から現在に至るまで様々なチャレンジで成功されてきた先輩や現役会員との交流やその経験の学びの場を提供することで,そこから得られた刺激や,新たな発想によって自身のビジネスの発展に繋げ,会員同士の連携強化やアイデアの発展などのビジネスにおけるメリットも享受することで,より良いビジネス環境を構築することが出来ます。
そして、全国の志を同じくする新たな人財を常に得続けることで、さらなる強靭な組織へと発展させ、次なるビジネスステージへ向かう会員の気概を醸成させます。
 
結びに会員一人ひとりの資質向上ならびに会員の社業発展、そしてより良い農畜産部会を目指す活動を展開して参りますので、変わらぬご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げ、挨拶とさせていただきます。
 
第54代部会長 柴田 侑典